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預金と為替

預金保険機構の対象預金は国が実質的にその支払を保証します。

万が一その銀行が破綻しても一定額までは国が元本の償還を保証します。ここで少し考えてみます。国が保証するから元本は安全なのでしょうか?決して日本の国が危ないと言っている訳ではありません。確かにギリシャの様な一部危機に陥っている国は存在していますが、危機を迎えなくても預金の元本は毀損します。今回の話は為替と預金の話です。

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<円の預金は目減りしている>

この原稿の執筆現在概ね1$=120円前後で推移しています。数年前までは1$=80円台でした。円の価値は数年前と比べドルに対し40円近く安くなっています。1$=80円の時に円で100万円定期預金していたとします。100万円は12,500$です。これが数年後の1$=120円の時の100万円の価値はドルで見ると8,333$です。

この100万円は日本以外では使わないので円以外に換算する事はないと言われるかもしれません。しかし、日本とアメリカで利用できる金額は、ドル換算の金額が下がっている以上間違いなく目減りしているのです。

<為替と実質金利>

<国の通貨は一般的に金利が高い通貨が買われ上昇します。例えば政策金が3%で固定していた国が或る日4%に金利を上げると発表すると、市場はその国の通貨を買い、通貨の価値は通常上がります。逆に表面上の金利が変わらなくても物価上昇率が上がると、通貨の価値が下がり、その国の通貨は売られやすくなり通常下がります。

インフレ率を加味した金利を実質金利といいます。「実質金利=表面金利-インフレ率」で表現されます。為替は実質金利で動きます。数年前の日本はデフレ状態で、つまりインフレ率がマイナスだったので、上記式から言えば実質金利はプラスの状態であり1$=70円台と為替も高い水準で推移していました。

この流れを変えたのがいわゆるアベノミクスで、日銀が物価上昇にコミットしたのです。つまり実質金利をマイナスの状態にして為替相場を低く誘導したのです。勿論政府も日銀も為替を直接操作した訳ではないと言っていますが、アベノミクスの登場により為替相場が激変し円安になったのは間違いない事で、円の価値が下がって来たのです。

株価は上がり、原稿執筆時の平均株価は20,000円に迫る勢いですが、円安の結果ですのでドルベースで見た株価は円ベース程でもないのです。

<分散投資>

これ以上の円安はもはや国益を損ねる」とまで言われるような円安になって来ました。国の通貨が暴落するような事になれば、物価が上昇して大きなインフレがその国を襲い、100万円の定期預金の価値はどんどん下落して行きます。

自国の為替相場下落から自分の資産を守る方法は、外貨預金や金資産を保有する事が考えられます。勿論反対に円高に振れた時は外貨預金や金資産は逆に価値が目減りしますので注意が必要です。この様考えた時に例え定期預金の様な商品でもリスクの無い金融商品は無いという事が言えるのかも知れません。

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