EMV仕様
EMV仕様は、クレジットカードなどの金融機関が発行を行なっているICカード、さらにはその端末に関する世界規格のことです。
ICカードは従来の磁気カードと比較して、数十倍ものデータを記録することができたり、偽造防止につながったりしています。
EMV仕様となったのは、本格的に導入がされた2001年からです。
EMV仕様ができたのは1990年の後半頃で、2001年にイギリスや日本で商用可がされました。徐々に磁気カードからEMV仕様のICカードに変化しています。
しかしながら、日本では今でも磁気カードの需要があり、銀行が発行するキャッシュカードなどでは、磁気カード、もしくはICカードのどちらかを選択できるケースがあります。完全にICカードへと移行するのは、まだ何年もかかると思われます。
一方で海外となると、
イギリスやフランスは商用化を行ってからわずか5年程度で、ほぼEMV仕様化が完了したのです。
EMV仕様の目的としては、偽造防止が一番にあります。従来の磁気カードよりもはるかに偽造防止につながっているのですが、EMV仕様への変更は膨大なコストがかかります。カードの発行だけでなく、その発行システム、加盟店の端末機器の変更、その他システムの更新など、かなり広範囲にわたって経費を必要とします。そのため、セキュリティ向上にはどこの会社も賛成なのですが、経費のことを考えると賛成できないといった声もあるのです。
しかし、それでもEMV仕様化を進めたのヨーロッパなのです。
実際日本よりも海外の方がクレジットカードなどの犯罪が多く、常に悩まされていました。そのため、経費よりも不正防止の方が優先順位が高く、EMV仕様化を進めた結果、カード犯罪の減少へと繋がったのです。
ちなみに日本がEMV仕様化をはじめて10年後の成果としては、約50%の達成率となります。この数字は、加盟店の端末機器の数字から参照した結果となります。