クレジットカードの発行会社
クレジットカードは発行会社があり、そこが利用額の請求をしてきます。
現在発行会社のうち一番多いのが銀行系の発行会社です。最近では、本業の金融業務もさることながら、クレジットカード事業も銀行にとって大きな収益の柱になっています。
日本のクレジットカード枚数は3億枚を超えていますが、そのうち1億枚は銀行系なのです。しかし、どうしてこんなに銀行が力を伸ばしたのでしょうか。
日本の代表的なカードブランドであるJCBは1961年に設立されましたが、
その株主には現在三菱東京UFJになっている大阪の三和銀行が入っていました。
もともと、クレジットカード事業は銀行とつながりは深かったのですが、現在のように銀行系のクレジットカード会社が増加した原因は、
信販会社の経営悪化があります。
信販会社も銀行と並んでクレジットカードの発行をしていました。銀行より審査手法が優れていた信販会社の方が、発行に当たって都合がよかったのも一因です。
しかし、過払い金返還訴訟や総量規制により信販会社の体力が弱り、銀行に救済を求めるようになり、結果として従来の信販会社の多くが銀行傘下に入りました。
こうして、銀行系のクレジットカード会社が増加したのです。
一番の好例が、三菱東京UFJ銀行です。
現在ニコスカードとDCカードの双方を発行しているこの銀行が当然発行枚数はトップクラスです。しかし、ニコスカードはもともと独立した日本信販が発行をしていたのです。他の銀行系のクレジットカードも同様で、経営不振の信販会社とともにクレジットカード事業を受け入れたのです。
とはいえ、サービス面ではどうしても他の系列のクレジットカードより劣ることも事実で、ポイント還元率などのランキングを見ると、どのランキングでも上位を占めるのは銀行系以外のクレジットカードです。銀行系クレジットカードのキャッシュバック率の平均が0.5%であるのに対し、他の系列では1%を超えている例が多いのです。